私は現在無職で、これからもそれほど働きたいと思っていません。
それでも40歳になるまでは、正社員で働いていました。
「働くこと」が人生の大半を占め、60代、70代になっても働き続けなければならないことに疑問を感じながらも、大半の人が選ぶ道を進むべきだと思っていました。
しかし、
ぬぐえなかった「なんか違う感」
「ここから離れなければ」という説明しようのない違和感。
それはいずれ、
「このままじゃだめだ」という焦燥感に変化していきました。
「安定=幸せ」じゃないよな、とぼんやり考え始めたころ、出会ってしまった一人の男性に大きく背中を押されました。彼が日本一有名なニート「phaさん」
もくじ
高学歴ニートの「pha(ファ)さん」に背中を押され安心してニートになりました
厳密に言えば、「ニート」という名称は15歳から34歳の人に当てはまるので、1978年生まれのphaさんはニートではありません。
(phaさんがブログを始めたころや、書籍を出版された時点では34歳以下だったので、今でも「ニート」として崇められています)
phaさんが注目を浴びたのはブログがきっかけでした。その後、テレビや雑誌の取材を受けたり、本を出版したりと、その活躍の場を広げていきました。
名門・京都大学を卒業し、就職したものの28歳で退職。
その後、ブログやTwitter、書籍で情報発信を始め、多くの人の賛同を集めています。
ブログ(phaの日記ーhttp://pha.hateblo.jp/)では、「だるい」「めんどうくさい」がやたらと文中に現れます。
しかし、そういう気持ちはもっと大切にしてもいい、もっと適当に生きよう、と声高らかに、理路整然と伝える姿勢は、もやもやした気分で働くことを自分に課している人々にとって肩の荷がおりる気持ちになるのです。
phaさんのゆるーい日常生活と、その中で出会った人とのエピソードや活動などについて語られています。ブログ更新頻度もまちまちで、phaさんらしいマイペースさや「無理しない」姿勢が現れています。
phaさんの本 個人的おすすめ3選
phaさんは何冊か本を出版しています。その中でおすすめの3冊を紹介しますね。
『ニートの歩き方』
働かずに生きていくヒントを盛り込んだニートのバイブル。
小銭稼ぎの方法から住居や食事、人との付き合い方など幅広くニート生活をサポートする内容となっています。
仕事辞めてのんびりしたい、と思い始めたら必読の一冊。
ニート生活、無職生活の細かいところまでイメージできるので、自分にニートの才能があるかどうか迷っている方は読んでから判断されるのもいいですね。
『しないことリスト』
世の中にはなぜ「しなければならないこと」が、こうも多いのか?
他人やメディアが作った「しなければならないこと」に閉塞感を感じている人たちにぜひ読んでいただきたい1冊。

この本ではphaさんがストレスフリーな生活を送るために「しないこと」のリスト。
文中では、いわゆる「しなきゃいけないこと」の99%は「本当はしなくてもいいことだ」と主張しています。
そう!そうなんだよね、他人が作り出した「幸せのかたち」や「常識の枠」に自分を無理やり押し込めることはしなくてもいいんだ!と、うんうん頷きながらいっきに読みました。
『持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない』
「ここは大切だな」とか「ここは忘れたくない」と思うところはノートにメモしながら読むことが多いのですが、「持たない幸福論」にちりばめられた文章は、「全部書き留めておかなければ!」と思ったほどで、個人的にはphaさんの本で一番好きです。
「これがあなたの本心でしょ?」と、今まで「常に思っていたけど言語化できなかったもやもやした思い」をphaさんのたんたんとした口調でずばずば言い当てられた気分になります。
「持っている」人の方がより幸福だと思われがちが現代社会に、「持たなくても幸せ」、むしろ、「持っていないから幸せ」という価値観を味わってみたい方におすすめです。
まとめ
賛否両論あるphaさんの生き方ですが、彼の紡ぐ文章や、語る言葉にどれほどの人たちが肩にどっしり乗っていた重たい荷物をおろせたことでしょう。
毎朝同じ時間に出勤して、好きでもない人と一緒に働いて、週末を待ちわびながら日々をやり過ごす、、、そんな生活が今後もずっと続くと考えたら、私は「面倒くさいなぁ」としか思えませんでした。
働きたい人は働けばいいし、働くのがだるい時は働かなければいい。
そんな価値観が浸透していけば、今の日本で生きづらさを感じる人たちも心穏やかに暮らせるのではないでしょうか。