※2020年2月16日更新 オーストラリアの森林火災は収束を迎えました。
シドニーの山火事・森林火災が発生し、国内外に大きく報道されたのが10月末、この記事は12月半ばに投稿、1月3日 1月7日追記を書いていますが現時点ではまだ鎮火には至っておりません。
近日中にシドニーに観光で訪れる方は山火事の現状や観光への影響が気になるのではないでしょうか。
シドニー在住の私が現時点で言えることは以下の3点。
- 一般的な市内観光であれば火災の被害に巻き込まれる可能性は極めて低い
- しかし風向きによっては煙がシドニー市内を覆い視界不良になる
- 大気汚染による健康被害に留意する必要がある
シドニーの山火事の現在と観光への影響・注意点を詳しくみていきましょう。
(2019年12月15日現在の情報をまとめています)
※12月22日追記しました。
※2020年1月3日追記しました。
※2020年1月7日追記ました。
※2020年2月14日更新
もくじ
シドニーの山火事の現在の状況
11月に入り山火事の深刻さは増し、2020年1月現在、必死の消火活動は行われているものの鎮火にはいたっていません。
風向きによっては有害物質を含む煙が街中をおおい健康被害も危ぶまれている状況です。
11月、非常事態宣言が発令された朝の私のツイートです。「壊滅的」とされるエリアに住んでいますが、特に避難が必要というわけではなく普段通り過ごすことができました。
シドニーの山火事の危険度マップでは「catastrophic」(壊滅的)のエリアに住んでますが、今のところ普段と変わらない朝を過ごしています。 pic.twitter.com/zH64qalYkF
— ふくちゃん@シドニー引きこもり (@fukuchan5818) November 11, 2019
12月に入りシドニーの街が煙に覆われる日があり、フェリーの運航が中止されたり飛行機が遅れたりと公共交通機関に影響がでました。
飛行機から見たシドニーの山火事の煙の影響です。
これでも随分ましになったんですけれど。 pic.twitter.com/eGsjq5j6OF
— てつや@シドニー50代ひとり暮らし (@tetsuya_syd_50) December 11, 2019
現地で働く保育士さんのツイートです。山火事の煙の影響で大気汚染が広がり外遊びは禁止。子どもたちは室内遊びのみ、とのこと。通勤・通学中、マスクをつける人も増えてきました。
豪NSWを襲うブッシュファイヤー
AQI(Air Quality Index) 数値が200を超えたら外遊び禁止のチャイルドケアで私の今日の職場@シドニーは1300を記録。
朝から明らかに白い視界で高数値だろうと思ってたけどまさかの..地域によっては2000超え。当然室内遊びのみ。
みんなお疲れ!https://t.co/Y6KtJICaf6— akローラ🇦🇺豪シドニー (@ak215) December 10, 2019
12月10日の時点では発生した火災の半分しか鎮火されていない、との報道が。
シドニーのあるNSW州では森林火災の半分しか鎮火されておらず、新たな山火事発生の危険もあるという。 pic.twitter.com/ggH1anYwd6
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) December 10, 2019
オーストラリア環境局からは「心臓病または肺疾患のある方・高齢者、および子どもは屋外での運動を避け、その他の人も長時間または激しい運動を減らす」との警告が発令。
朝、バルコニーにでると「煙い」「煙りの匂いがする」と感じる日もあり、洗濯物を外へ干せない・外出した日はうっすらと喉の痛みや頭痛を感じる等、山火事の影響を感じる日も増えてきました。
しかし、シドニー市内周辺(都市部)はすぐに火の気が迫ってくる、といった切迫した状況ではありません。
シドニーの山火事が発生している場所の確認方法
シドニーの森林火災が発生している場所の確認方法です。
「Fire near Me」にアクセスしていただくと地図上で山火事が発生している場所が表示されます。

火事が起きているか知りたいエリアの郵便番号で絞り込むことができます。オペラハウスやハーバーブリッジがあるシドニー市内の郵便番号は「2000」
★2020年1月3日現在、シドニーの中心部では火災は発生していないことが確認できます。

シドニー旅行を計画されている方へ 観光のへの影響と注意点

火災が発生しているのは現時点ではNSW州の郊外です。シドニー市内の観光であれば「その日の風向き」によって行動に制限がでる可能性があります。
上記でもお伝えしましたが、火災の煙が風向きによりシドニー市内に流れ込んだ場合は、
- 飛行機の遅延
- 公共交通機関の運航中止
の可能性。
また、煙に含まれる有害物質による大気汚染でのどや気管支の不快感、頭痛を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
時期をずらせるのであれば、今、この時期にあえて観光するのはどうなかな、、、というのが個人的な意見です。
↓以下、もう出発が迫っている、すでにオーストラリアに到着している方への情報です。
オーストラリアは日本のように風邪や花粉症の時にマスクをする、という習慣がなかったのですが、12月に入ってから大気汚染の影響でマスクをつける人をちらほら見かけるようになりました。
「煙いな」と感じたらすぐにマスクをつける、建物内に入ることを心がけてください。
【参照記事】豪シドニーの大気汚染、「危険」レベルの11倍 郊外の山火事で
念のため日本語で受診ができる病院の場所を確認しておきましょう。万が一、体調に異常を感じたら旅行中でも必ず受診をしてください。
>>シドニーで日本語受診できる病院まとめーJAMS.TV オーストラリア生活情報
(※外部サイトへ飛びます)
シドニー郊外の人気観光スポット「ブルーマウンテンズ」の状況ですが、多くの観光客が訪れるKatoomba(カトゥーンバ)周辺で火災発生のため閉鎖されているエリアもあります。
ほとんどのブルーマウンテンツアーに含まれる「シーニックワールド」は1月3日の時点では同園の移動手段であるシーニックレイルウェイ、シーニックケーブルウェイ、シーニックスカイウェイも通常どおり運行しています。
Friday, January 3: The Scenic Railway, Scenic Cableway and Scenic Skyway are operating as normal. Guests can disembark in the valley and enjoy a 10-minute walk, 30-minute walk or a 50-minute walk along the Scenic Walkway. Skyway East Station is open and operating as normal.
(参照:Scinic World公式サイト)
最新情報はお申し込みされたツアー会社、またはシーニックワールド公式サイトでご確認ください。
2019年12月22日追記:シドニー市内の様子

12月22日、シドニー市内のサキュラキー駅周辺の様子です。この日は曇り空でしたが、山火事の煙も少なく多くの観光客がハーバーブリッジ・オペラハウスの景色を楽しんでいました。
依然、シドニー郊外では山火事は発生していますが、シドニー市内は普段通り過ごすことができました。

ハーバーブリッジからほど近い「The Rocks」(ロックス)のクリスマスマーケットにもたくさんの人でにぎわっていました。
シドニーの山火事のニュースで観光に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、火事の煙がシドニー市内に流れてこなければ観光は問題ありません。
2020年1月3日追記:NSW州に非常事態宣言が発令されました
2020年1月2日、在シドニー日本国領事館よりシドニーのあるNSW州に非常事態宣言が発令された旨の連絡がきました。
以下に引用します。
【緊急】山火事に関する注意喚起(非常事態宣言)
本日(2日),NSW州ベレジクリアン首相は,明日(3日)から7日間の山火事に関する非常事態を宣言しました。本日発表された宣言は明日から7日間有効です。同州の非常事態宣言は今シーズン3度目(1度目:11月11日,2度目:12月19日)です。
・今後深刻な山火事の発生も想定されます。各州当局の情報サイトで最新情報を得た上で、危険な地域に近づかない、近くで発生した場合には当局の指示に従い、速やかに避難するなど必要な対応を取り、安全確保に留意願います。
シドニー近郊の山火事発生状況は以下のサイトから確認できます。
繰り返しになりますが、山火事の発生している場所を検索できる「Fire Near Me」で確認すると1月3日現在、シドニー市内では火災は起きていません。

2020年1月7日追記:シドニー内の様子を紹介しているブログを紹介
シドニー在住のブロガー「ちさきさん」のこちらの記事でシドニー市内の様子を詳しくお伝えしています。
実際のシドニーの街の写真が多く紹介されていますのでご確認ください。
>>【オーストラリア山火事】シドニーシティー内の2020年最新情報をお届け
2020年2月14日オーストラリアの森林火災は鎮火・収束へ
2月5日未明から始まった記録的豪雨のおかげでオーストラリアの森林火災は鎮火。長期に及んだ森林火災は収束を迎えました。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。
最後に:シドニー旅行の前にたびレジへの登録は必須です
シドニーに限らず、海外旅行にお出かけの予定がある方は外務省が提供する渡航登録サービス「たびレジ」への登録をお忘れなく。
たびレジへの登録が必須の理由
- 出発前から訪問国の安全情報をチェックできる
- 旅行中も最新情報を受信できる
- 万が一、事件・事故に巻き込まれた時も支援を受けることができる
★登録はこちらから>>たびレジ
旅行中は何が起こるかわかりません。適切な対応ができるよう必ず登録をして現地の情報収集に努めましょう。
日本のメディアが「オーストラリアの森林火災」について詳しく報道しない現状について書きました。よろしければ合わせてどうぞ。
【関連記事】【オーストラリアの森林火災】日本のメディアで報道されない現状に思うこと
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