「ロックダウン」
コロナ感染拡大にともないよく聞く言葉となりました。
では、実際の「ロックダウン」の状況や規制はどんなものか?
オーストラリア・ビクトリア州(メルボルン)で実施されているロックダウンを例にお伝えします。
ビクトリア州(メルボルン)のロックダウンの状況・規制

ロックダウンの状況や規制は国や州によって異なります。
ここでは現在オーストラリア・ビクトリア州(メルボルン)で実施されているロックダウンの主な規制をお伝えします。
※2月12日深夜よりビクトリア州はStage4のロックダウンを開始しました。
【参照記事】豪メルボルン、5日間ロックダウンに 全豪オープンも無観客ーロイター
◆外出は自宅から5キロ圏内に制限されます。
以下の理由以外での外出は認められません。
①食料品や生活必需品の買い物
※一世帯あたり1人が1日1回のみ(介助者が必要な場合をのぞく)居住地から5キロ圏内にお店がない場合は最寄りの店まで移動可能。
②介護および医療
③必要不可欠な仕事、または許可された通学
④運動
※屋外での運動は1日2時間内
◆マスクの着用
外出時は屋内および屋外に関わらずマスク着用
◆自宅訪問と集会
・自宅訪問は禁止(パートナーは許可される)
・屋外での集会は禁止
◆学校・仕事
- 幼児教育:開校
- 学校:閉校(必要不可欠な仕事を持つ親の子、ケアが必要な子をのぞく)
- 仕事:在宅勤務可能な場合は在宅勤務
ロックダウン中でも以下のリストに記載されている「必要不可欠な仕事」(エッセンシャルワーカー)は通常通りの勤務可能
>>Business and industry – essential workers and essential providers list
◆娯楽施設
ジム、プール、コミュニティセンター、図書館は閉鎖
◆小売業・飲食店
- 必要不可欠でない小売店はすべて閉鎖
- スーパーマーケット、ボトルショップ、薬局など必要不可欠な店は営業継続
- カフェ・レストランはお持ち帰りのみ
◆宿泊施設
すでに宿泊中の利用客の接客は営業を継続可能、新規予約は不可
◆冠婚葬祭
- 葬儀は10名まで可能
- 結婚式は延期の必要(結婚相手の死が数日以内に予想される場合をのぞく)
ロックダウンと緊急事態宣言の違い
諸外国で実施されているロックダウンと緊急事態宣言の違いは一言でいうと「強制力」
日本で特措法に基づき発令される「緊急事態宣言」はあくまでも外出やイベント開催に関する自粛の要請や指示。
従わない場合の罰金・罰則は課されません。「最終的な判断は住民に任せる」という形です。
一方、ロックダウンは必要不可欠な場合を除いて基本的に外出は禁止。
オーストラリアの場合、ロックダウンの規制に従わない人は警察が取り締まる権利を持ち罰金が課されます。