オーストラリアは9月の第1日曜日が近づくにつれて、街全体が「そろそろ父の日」という雰囲気になります。
日本をはじめ、アメリカやイギリスなどでも父の日は6月。なぜオーストラリアの父の日は9月なのでしょうか。
先に結論を。
オーストラリアの父の日が9月になった理由は、今もはっきりとはわかっていません。
この記事では父の日の発祥や歴史をひも解きつつ、オーストラリアの父の日が9月になった理由とされている仮説のようなものを紹介します。
父の日はアメリカで始まった
父の日のルーツのひとつはアメリカにあります。
父の日を提唱した人物として知られるのが、ワシントン州のSonora Smart Dodd。
Doddの母親は6人の子どもを残して亡くなり、父親が一人で子どもたちを育てました。南北戦争の退役軍人であり、農夫、そして男やもめだった父親をたたえるため、Doddは父の日を設けることを考えました。
1910年6月19日、ワシントン州スポケーンの教会で最初の父の日のお祝いが行われました。
その後、アメリカでは父の日が徐々に広がり、1972年には6月の第3日曜日が国の祝日として正式に認められたとのことです。
現在、日本でも6月の第3日曜日に父の日を祝うのは、このアメリカの習慣が広がったものです。
オーストラリアでは1930年代に父の日が登場
では、オーストラリアではどうだったのでしょうか。
オーストラリアで確認できる初期のFather’s Dayの記録のひとつが、1936年9月4日付の『Newcastle Sun』です。
そこにはFather’s Dayの集会についての記事が掲載されていました。
その1週間前、1936年8月29日付の『The Daily News』紙にも、父の日に贈り物をすることを勧める広告記事が掲載されています。
また、1964年の『Western Herald』の記事では、オーストラリアで父の日が初めて祝われたのは1935年だったとされています。
つまり、オーストラリアでは1930年代にはすでにFather’s Dayを祝う習慣が広がり始めていたことがわかります。
1964年にオーストラリアの父の日は「9月第1日曜日」と定められた
そして、現在につながる大きな転機が1964年です。
1964年の『Western Herald』の記事によれば、オーストラリアではこの年、連邦政府によって9月の第1日曜日がFather’s Dayとして正式に指定されました。
この発表により、オーストラリアの父の日は現在の「9月第1日曜日」という形に定着していきました。
オーストラリアの父の日はなぜ9月?公式な理由は残っていない
オーストラリアの父の日が9月の第1日曜日が選ばれた公式な理由は示されていません。
広く考えられている説として紹介されているのが、商業的な理由です。
オーストラリアでは、
- 母の日が5月
- 父の日が9月
- クリスマスが12月
父の日を9月に設定すると、母の日とクリスマスの間に位置することになり、消費者がそれぞれのイベントに向けて買い物をするための時間を確保できる、という説があります。
もちろん、これは「9月に決定した公式な理由」ではありません。
父の日が9月が選ばれた理由については、現在も明確にはわかってないんです。
オーストラリアは9月になると「Father’s Day」が街に登場する
こうした歴史を知ってから街を見ると、9月のオーストラリアで目にするFather’s Dayの表示にも納得できます。
ショッピングモールでは、父の日向けの商品を集めた特設コーナーが設けられ、「Father’s Day Sale(父の日セール)」のセールが始まります。
飲食店も「父の日商戦」に加わります。
パブやレストランの前には「Father’s Day Menu」(父の日メニュー)の看板が立ち、家族で父親を囲んで食事をするための特別メニューを用意する店もあります。
このように、9月の第1日曜日が近づくにつれて、ショッピングモールや飲食店など、さまざまな場所でFather’s Dayが目に入るようになります。
父の日は家族が父親に感謝する一日というだけでなく、現在のオーストラリアでは小売店や飲食店にとっても重要なイベントのひとつになっています。




