日本でもすっかり定着してきたハロウィン。
2025年は10月31日(金)
オーストラリアでハロウィンが広がり始めたのはここ数十年のこと。
伝統というより、SNSやハリウッド映画の影響で一気に盛り上がった「比較的新しいイベント」なんです。
しかも季節は春。
紅葉や冷たい夜風とは無縁で、明るくて温かい空気のなかで楽しむのがオーストラリア流。
この記事では、そんなオーストラリアのハロウィンの特徴からイベント情報まで、在住者目線でまとめてみました。
もくじ
オーストラリアでハロウィンはいつから始まった?

オーストラリアにハロウィンが持ち込まれたのは19世紀。
スコットランド系の移民がケルト由来の習慣を伝えたと言われています。
ずーっと盛り上がってきたわけではなく、実際に「イベント」として根付いてきたのはここ20〜30年くらい。
つまり、昔からの伝統というより「新しく広まったイベント」
メルボルン大学の准教授、Lauren Rosewarne氏は、ソーシャルメディアとハリウッドがオーストラリアにおけるハロウィンの成長に大きな役割を果たしたとメディアで語っていました。
(引用:What is Halloween, and why are more Australians celebrating it?-ABC News)
オーストラリアのハロウィン、どのくらい盛り上がっている?

2024年の調査によると、
- オーストラリア人の約2割がハロウィンを楽しむ予定を立てていた。
- 1人あたりの平均出費は 約93ドル。
- お菓子、仮装、デコレーションにお金をかけている。
- 小売業界全体では 4億ドル以上が動く一大イベント
(参照URL:One in five Aussies will get into the Halloween spirit- Roy Morgan)
スーパー(ColesやWoolworths)ではハロウィンの特設コーナーが登場し、カフェやレストランでも、ハロウィン仕様の限定メニューが販売されます。
学校や保育園では、子どもたちが簡単な仮装をして写真撮影することも。
大人向けには、クラブイベントやテーマパークでハロウィンイベントが開催され、街のあちこちで「ハロウィン」な空気は味わえます。
シドニーやメルボルンなどの都会はハロウィンムードが強いですが、郊外や田舎では「アメリカっぽすぎて好きじゃない」「商業イベントでしょ」と冷めている人もいるそう。
オーストラリアならではのハロウィンの特徴

南半球のオーストラリアのハロウィンの特徴についてお伝えします。
1. 春にやるハロウィン
日本や北米で思い浮かべる「秋のハロウィン(紅葉、冷えた夜、落ち葉など)」とは異なり、オーストラリアでは10月は春。
温暖で夕方以降も外が明るく「夜遅くまで屋外で楽める」という要素が取り入れられやすいです。
空気感が「秋のお化け」よりも「春のお祭り+ホラー雰囲気」という混ざり具合。
2.コミュニティ感の強さ
ハロウィン参加者は「近所・住宅街のご近所さん/親子/友人」を中心に楽しみをシェアする傾向が強いです。
飾り付けをして「Trick-or-Treat OK」のサインを玄関に置いたり、家を開けてお菓子を配ったりする家族・近所の関係を重視するスタイル。
地域で「みんなでやってみよう」という雰囲気です。
3.予算重視&クリエイティブ志向
生活費の上昇を受けて、豪華な装飾や高価な衣装よりも、手作り、DIY、身近な素材を使ったアイディア重視の傾向があります。
予算が限られていても「スパイダーネット」「ライト」「影の演出」などで雰囲気を出す家も。
商業/小売の巻き込みが最近急速に増えている
ハロウィン用品(衣装、装飾、小道具)の取り扱いがスーパーやホームセンター、雑貨屋で早めに始まるようになってきていて、「ハロウィンコーナー」が定番になりました。
テレビ・SNSで「ハロウィン飾り付け」「衣装」「お菓子セール」の情報が流れるので「やってみようかな」という動機が生まれやすくなっています。
大人も楽しむ要素が混ざっている
子どものためだけでなく、大人向けのパーティー、テーマバー、ナイトクラブのイベント、ハロウィン限定メニューなどが増えています。
仮装して外出するのは子どもだけ、というより、友人同士で「コスプレ+飲み会」「仮装フォトスポット」などを目的に出かける大人も目立ちます。
2025年:シドニーのハロウィンイベント
10月末から11月初めにかけてオーストラリアの各都市でハロウィンイベントが開催されます。
ここではシドニーの有名なイベントをピックアップしてみました。
Sydney Zombie Walk (シドニーゾンビウォーク)

(画像出典:Sydney Zombie Walk公式サイト)
■概要:参加者がゾンビの仮装・特殊メイクをしてシドニー市内を練り歩く、ユニークなチャリティイベント。
ハロウィン気分を盛り上げつつ、社会貢献もできるのが魅力。観客として見に行くだけでも迫力満点
■開催日:2025年11月1日 10:00〜17:00
■会場:St Mary’s Cathedral Square(シドニーCBD)を起点に行進
■参加費:基本無料、ただし運営支援・チャリティ目的で $6.6のチケット購入が推奨されている。
■参加ルール:武器を模した小道具や危険行為は禁止。誰でも参加OK(全年齢対象)
■公式サイト:Sydney Zombie Walk
Halloscream at Luna Park(ハロスクリーム@ルナパーク)

(画像出典:LUNA Park Sydney)
■概要:シドニーの遊園地「Luna Park」が毎年ハロウィン仕様に大変身。
絶叫系ライドやお化け屋敷を中心に、仮装した人々で賑わう夜限定のイベント。
仮装コンテストや写真スポットも充実し、家族連れも大人グループも楽しめます。
■開催時期:2025年10月30日〜11月2日 18時~22時
■会場:Luna Park Sydney(Milsons Point)
■チケット:有料 110ドル~(事前オンライン購入推奨)
■公式サイト:Halloscream at Luna Park
Ghost in The Rocks Festival(ゴースト・イン・ザ・ロックス)

(画像出典:GOHST in THE ROCKS公式サイト)
■概要:「The Rocks」を舞台に開催される、街全体がハロウィン仕様になるお祭りイベント。「ゴースト・ツアー」「ホラー映画上映」「殺人ミステリー体験」など大人向け企画が多め
子ども向けの「ゾンビ・ディスコ」「ハロウィン工作ワークショップ」などファミリー向け企画も充実
■開催時期:2025年10月30日〜11月2日
■会場:The Rocks(サーキュラー・キー近くの歴史地区)
■公式サイト:Ghost in The Rocks Festival
そのほかのイベント、他州のイベントについては
Google検索や「Halloween + 地域名(例:Halloween Melbourne, Halloween Brisbane)」
EventbriteやFacebook Events、各州の観光局サイトでチェックしてみてくださいね。
最後に:オーストラリアのハロウィン

オーストラリアのハロウィンは、春に開催されることや、ご近所コミュニティを中心とした温かい雰囲気、そして大人から子どもまで参加できる点が大きな特徴です。
近年はスーパーやテーマパークを巻き込んだ一大イベントとなり、シドニーやメルボルンではゾンビウォークやルナパークの「Halloscream」など、観光客も楽しめる本格的なハロウィンイベントが開催されています。
一方で、郊外や田舎では「アメリカ的すぎる」と冷めた声もあり、地域ごとの温度差もユニーク。
とはいえ、年々参加者は増えており、今では小売業界に大きな経済効果をもたらすほどに成長しました。
ぜひ「オーストラリアならではのハロウィン」を体験してみてくださいね。
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