空港を使うとき、保安検査場(セキュリティチェック)でノートパソコンや化粧品のボトルをトレイに出す作業……
地味にめんどう。
そんなストレスが、オーストラリアの主要空港で不要になりつつあります。
手荷物のパソコンや液体をバッグに入れたまま通過できる新しいセキュリティシステムが導入されました。
(参照URL:Sydney Airport-Security Screening at Sydney Airport)
この記事では、その導入時期や仕組み、対象空港、注意点をまとめます。
もくじ
オーストラリアの空港で始まった新セキュリティシステムとは?
現在、オーストラリアでは国全体で約20億豪ドルを投じて空港セキュリティをアップグレード中です。
その中心となるのが、CT(コンピュータ断層撮影)スキャナーを導入した「次世代セキュリティレーン」
従来のX線よりも精度が高く、荷物の中身を3Dでスキャンできるため、
- ノートパソコン
- タブレット
- 液体(100ml以下)やエアロゾル類
を バッグに入れたまま通過可能 になりました。
新システムは、2025年10月からシドニー空港・国際線ターミナル(ターミナル1)で運用を開始。
ニュースによると:
- 2025年10月時点で、15本中11本の新レーンが稼働
- 残りも 2025年11月7日までに完全稼働予定
- 検査時間は従来の約半分に短縮
シドニー空港公式サイトによると、2026年1月1日までにすべてのチェックポイントで運用完了を目指すとのこと。
今後は、メルボルン、ブリスベン、アデレードなど主要都市の空港でも順次導入される予定です。
オーストラリア政府は、国内主要空港での新スキャナー導入を2025年末までに完了させる計画を発表しています。
- シドニー空港: 稼働中(国際線) 2025年11月までに全レーン稼働
- アデレード空港 :一部稼働中 2025年内完了予定
- メルボルン空港 :2025年後半導入予定
- ブリスベン空港: 2025年後半導入予定
オーストラリアの空港での保安検査が楽になるメリット

(画像出典:The Nightly)
保安検査場で新しいセキュリティシステムが導入されるメリットは、
- パソコン・液体・スプレーを出さずにOK
- バッグを広げたり詰め直したりする時間が不要
- 検査レーンの待ち時間が短縮
- 混雑時のストレスが大幅軽減
電子機器を複数持ち歩く方やお子様連れの方にとってはPC・タブレット・液体類を出さずに通過できるだけで、体感的な「出発疲れ」が減るのではないでしょうか。
注意点:すべての空港・便が対象ではない
便利になったとはいえ、まだすべての空港・ターミナルで使えるわけではありません。
注意しておきたいのは以下のポイントです:
- 新システムは空港ごとに導入スケジュールが異なる
- 国内線と国際線で運用状況が違う場合がある
- 液体類の100mlルール自体は継続中
- 一部レーンでは従来通り「PCを出すように」指示されることも
※100mlルールとは
国際線では、液体・ジェル・エアロゾル類は100ml以下の容器に分けて、それらを容量1リットル以下・再封可能な透明袋にまとめる必要があります。
この「100mlルール」は世界共通の保安基準としてオーストラリアでも適用されています。
ちなみに液体持ち込み手荷物をまとめる袋はジップロックのMサイズがちょうどぴったりです。
まとめ:オーストラリア出国がスムーズに。保安検査の新常識へ
オーストラリアでは、主要空港を中心に最新のCTスキャナーが導入され、出国時の手荷物検査が大きく変わりつつあります。
これまで必須だったノートPCや液体類の取り出しが不要になり、保安検査場の混雑や待ち時間が少なくなるのは嬉しい限り。
特に利用者の多いシドニー空港では、すでにこの新システムの導入が進んでおり今後はメルボルン、ブリスベンなど他都市にも順次拡大予定です。
次回、出国する際に最新のセキュリティ技術を体験するのが楽しみです。



