【絵本・はらぺこあおむし】世界中で愛される理由を元保育士が考える

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日本で保育士、オーストラリアで幼稚園教諭の経験があります。(現在は絶賛・無職中ですが)

日本でもオーストラリアでも共通して子どもたちに愛されていた絵本がアメリカの絵本作家・エリックカールの「はらぺこあおむし」でした。

 

日本人の子どもも海外の子どもも、その世界観に魅かれ、さらに幼児期に必要な学びがたっぷりつまった絵本です。

 

絵本にとどまらず「はらぺこあおむし」のキャラクターや絵は、絵画展で紹介されたり、おもちゃやかるた、ぬり絵、幼児教材など世界各国で大人気。

 

今回は、絵本「はらぺこあおむし」がなぜ世界中の子どもたちを魅了し続けるのか、その理由について元保育士の視点からお話したいと思います。



【はらぺこあおむし】の内容・あらすじ

       (出典:https://www.cinra.net/news/20170109-ericcarle)

日曜日の朝、たまごから生まれたのはあおむしが生まれました。

あおむしは、お腹がぺっこぺこ。

月曜日、りんごを1つ、火曜日、なしを2つ。
水曜日、すももを3つ、木曜日、いちごを4、金曜日、オレンジを5つ食べました。

まだまだお腹はぺっこぺこ。

土曜日、チョコレートケーキとアイスクリームとピクルスとチーズとサラミとぺろぺろキャンディーとさくらんぼパイ、ソーセージ、カップケーキ、スイカを食べました。

その晩、あおむしはお腹が痛くて泣きました。

日曜日、お腹の具合もすっかりよくなりました。あおむしは緑の葉っぱを食べました。

たくさん食べたあおむしは、すっかりふとっちょになりました。

やがて、あおむしはさなぎになり、ちょうちょに変身ました。

ストーリーの中に散りばめられた幼児期に身に付けたい知識

このシンプルなストーリの中に幼児期に学んでおきたい、「数」「果物の名前」「あおむし、ちょうちょ、おひさま、おつきさま等の単語」「曜日の名称」「食べ物の名称」が含まれています。

 

集中力のない小さなお子様でも、鮮やかな色彩に目を奪われ、「このあと、あおむしはどうなっちゃうんだろう」と興味をひかれるストーリー展開なので、飽きずに最後まで読みかせができる絵本です。

 

年長さんの年齢になっても、「言語の発達」「食育」「ちょうちょの生態」といった、次のステップに興味をしめしてくれるでしょう。

早期英語教育にも最適な一冊

       (出典:https://at-home-study.com/blog/?p=2935)

お子様を英語教室に通わせたり、英語レッスンがカリキュラムに含まれている幼稚園・保育園を選んで、小さなうちから英語教育をされる親御さんが増えていますが、一番大切なのは、「おうちで」「大好きなママ・パパ」と一緒に英語に親しんでいくことです。

 

選びきれないほどたくさんの幼児英語の教材が出回っていますが、「子どもがすでに知っているストーリー」を英語版で読んでみる、という方法です。高額な英語教材より、普段親しんでいる絵本の英語版を手に入れて、一緒に読んでみてください。

 

「はらぺこあおむし」は果物や数、曜日といった英語を学ぶにあたり、まず最初に習う英単語がストーリーの中に盛り込まれていますし、日常生活のなかで使ってみる機会も多い言葉たちです。

 

いきなり英語の絵本かぁ、、、と躊躇してしまう方は、こちらの「はらぺこあおむし」なら、日本語と英語で文章が書いてあるので使いやすいですよ。

【はらぺこあおむし】の歌や動画も人気

はらぺこあおむしの絵本の文章がそのまま歌詞になった歌です。これを何度も聞いていると、あおむしが何曜日に何を何個食べたかを歌で覚えることができます。思わず口ずさみたくなる一度聴いたら忘れられないメロディー。

 

「曜日」の順番や果物の名前、「ひとつ、ふたつ」の数え方が自然に身につきます。お子さんだけでなく、日本語を勉強している外国人にぴったりの歌ですね。

【はらぺこあおむし】の対象年齢はいくつから?

ぜひ0歳から読みかせてあげてください。ママやパパの優しい声で読んであげ、エリックの描く鮮やかな絵を小さなうちから見せてあげることで、親子の絆をより強くし、やお子様の色彩感感覚、言葉の成長などにも良い影響を与えます。

 

内容を何となく理解できるのは3歳くらいからですが、月齢が若いうちから「世界中で親しまれている絵本」に触れることで得られるものは大きいと思います。

 

「絵本を読んでおしまい」とするのではなく、絵本の物語に関連する「遊び」(ぬり絵やごっこ遊び、パズル、歌など)を通して、さらに興味や理解を深めてあげてくださいね。

【はらぺこあおむし】の作者「エリック・カール(Eric Carle) 」

エリック・カール(Eric Carle、1929年6月25日-)はアメリカの絵本作家。 ニスを下塗りした薄紙に指や筆で色をつけた色紙を切抜き、貼りつけていくコラージュの手法が特徴。鮮やかな色彩感覚によって「絵本の魔術師」といわれる。カールが発表した絵本は40作以上にのぼり、39カ国語に翻訳され、出版部数は2500万部を超えている。

(出典:エリック・カール Wikipedia)

日本ではエリック・カール展が各地の美術館で開催され、東京開場では13万人、京都会場では5万人を超える人々が訪れ、大好評のうちに幕を閉じました。

2017年は10月28日~12月10日まで岩手県立美術館にて開催予定です。

まとめ

鮮やかな色彩に彩られ、無駄をそぎ落としたストーリーの中にたくさんの「気づき」や「学び」がつまった本だということがおわかり頂けたかと思います。

 

時代が変わっても世界中で愛され続けている「はらぺこあおむし」は累計3000万部を販売する大ベストセラー。子どもにとって大人気の絵本は大人にとってもそのストーリーに惹かれる何かがひそんでいます。

 

大人になって読み返してみて、「はらぺこあおむし」の物語の中に「変化には苦をともなう」といった人生哲学のような深さを感じる方もいるかもしれませんね。