【アドラー心理学④】劣等感の正体がわかれば対処は簡単【嫌われる勇気】

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他人と比べて、「なんて自分はダメなんだ、、、」とネガティブな気持ちになってしまう劣等感。

私の場合はですね、

ふくちゃん
背も小さいし、腹回りには贅肉があるし、奥二重でのっぺりとした顔だし、料理もできないし、食べ始めたら止まらないし、海外在住なのに洋画の登場人物がみんな同じ顔に見えるし、人付き合いは面倒くさい、仕事も面倒くさい、だから無職生活だし。

 

こんな感じなんですけど、まぁ、他人からしてみれば果てしなくどうでもいいことで、私ももそこまで真剣に悩んでいるわけではありません。悩むのすら面倒くさいし、今の生活に特に不満や不便がないからいいか、ってのが本音です。

 

ただ、世の中には「劣等感」に心や体が支配されて、どうにもこうにも生きづらそうな人々がたくさんいます。

 

今回はアドラー心理学でどのように「劣等感」ととらえているのか、その対処法、劣等感が強い人の特徴などについてお話していきますね。



アドラー心理学における「劣等感」とは

アドラーは劣等感について、以下のように述べています。

「他者との比較の中で生まれるのではなく、理想の自分との比較から生まれるもの」

「我々を苦しめる劣等感は、客観的事実ではなく主観的な解釈」

 

完全な人間はいない、劣等感はあって当たり前、とアドラー心理学では考えられています。

 

しかし、アドラーの言う劣等感は「他人と比べるて、自分はなんてダメなんだ」というネガティブなものではなく、「ダメな自分」を受け入れつつ、「じゃ、どうすればいいんだろう?」と前向きに思考を変化させるモチベーションとして利用していきます。

持たなくてもいい劣等感を持つのは、「できない理由」が欲しいから

私たちが劣等感を持ってしまう理由は、アドラーが提唱する「目的論」に当てはめて考えるとわかりやすいかと思います。

【関連記事】【アドラー心理学①目的論】問題解決には過去も他者も関係ない【嫌われる勇気】

 

●「自分は人より劣っているから、どうせできっこない」と考えることで、「努力や挑戦をしない言い訳に利用する」という目的のために劣等感を持つ。

 

例:「中卒がお金持ちになれるわけがない」「モテないのは低学歴だからだ」と、現在の自分を正当化し、「努力、挑戦、行動」から避ける目的のために、「学歴がない」という劣等感を作り出す。(実際は貧乏な理由もモテない理由も原因はまったく別のところにある)

たった1つの劣等感の克服法

「私は人より劣っているから、人の10倍がんばらなければ!」と、努力や行動へのモチベーションとなる劣等感は持っておくべきです。

劣等感を克服するたった一つの方法は「行動」しかありません。

 

人は「自分が他人より劣っている部分」について、「なぜ自分はダメなんだろう」と原因をさぐろうとします。しかし、自分の家庭環境や過去の出来事に原因を追究してみたところで、効果的な「劣等感の克服」にはなりません。

 

大切なのは、「これからどうしたいか」に着目し、行動していくということ。

 

さきほど例として「中卒の男」をあげましたが、私のパートナーは中卒です。

彼の場合は、

タムタム
履歴書は書きたくない、大企業は中卒を採用しない、スーツ着たくない、ネクタイの結び方がわからない、、、、 そうだ!起業だ!

就職活動ではハンデとなった「学歴」がすごいパワーを発揮してくれました。

 

行動することで変化をもたらすこと(例えば、ダイエットや勉強や転職、人付き合いなど)は努力が身を結ぶことがあります。

 

しかし、行動しても変えられないもの(身長やもともとの肌・髪の色、幼少期の家庭環境など)については、劣等感を持つこと自体、まったく無意味なことです。素直に受け入れていくしかありません。

劣等感が強い人の間違った対処法

人と比べて自分は劣っている、と感じた時に、その感情と正しく向き合おうとしないで、間違った対処法をしてしまうケースも多々あります。

 

以下のような態度をとっている人がいたら、さらっとスルーする、無視する、距離を置く、といった適切な方法で、できるだけ関わらないようにした方がベターです。

 

「劣等感を持つ」「持たない」はその人が決めたことです。他者である私たちの時間や気力を消耗させる必要性はどこにもありません。

自分より優れている人に対し攻撃する

成功している人や幸せそうな人に対して、悪口を言う、批判する、相手の不幸を喜ぶ、という行為です。

お金持ちの人に対して、「裏で悪いことをしてお金を稼いでる」「性格が悪い」と嫉妬をしたり、週刊誌やワイドショーの有名人の不祥事や不幸を追いかけ、彼らを見下し、批判しすることで自分の優位性を確認します。

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自分は優れているアピール

世間や会社、家族に評価されない人は、「私は優れている人間なんだぞ」ということをしきりにアピールします。聞かれてもいないのに知識をひけらかしたり、過去の栄光や実績をふりかざし、「重要な人」扱いを求めます。

 

現在の日本にはびこる老害はこれにあたりますね。クソじじいは「劣等感のかたまり」でおかしな言動をとってしまうんだ、と考えると、あの人たちはかわいそうな人たちなんです。

 

本当に優れている人は「優れているアピール」しませんからね、謙虚な方が多いです。

自分は不幸アピール

他人からかまってもらいたい、慰めてもらいたい、注意・関心を引きたいために、不幸自慢をして劣等感を持っている自分を正当化させる人たちもいます。

 

過去に起こった悲しい出来事や家庭環境や夫婦関係や仕事環境などを「現在うまくいっていない理由」へのこじつけているのです。

 

「周りからの同情をかう」という目的にむけて、「私が100%被害者なんです」という態度をとっていると、不幸になることが人生の目的になっていき、いずれ「不幸な状態」が当たり前となってくるという悪循環。

 

「苦労を乗り越えたすごい人」だと思われたいという欲求から「寝てない」とか「時間がない」「子育て大変」と謎のアピールをしてしまうのは「優れているアピール」と通じるものはありますね。

まとめ

アドラー心理学では「劣等感」は上手く利用することで、「向上心」や「行動へのモチベーション」につなげることができる存在だと説いています。

 

だから、あなたがもし誰かに対して劣等感があるのであれば、それは「良い方向へ変化できる可能性」だととらえてみませんか?

 

「自分なんてダメだぁ~」という感情に襲われてしまったら、

①その感情を受け入れ、(あー、私は私のことをダメだと思ってるんだー、と自身の気持ちを観察することで冷静になれる)

②他人を巻き込まず、(いい年した大人が他人を巻き込むのは勘弁してもらいたい。SNSでポエム風の投稿は厳禁)

③今後の対策を練る。(コツは自分のことだけど「他人事」かのように。感情がニュートラルではない時は第三者的な視点で自分を眺めてみよう)

 

この3つを試してみて、それでも上手くいかなかったら、時間が解決するのを待ちましょう。